下町ビュー

国内サッカー(主にグランパス)、社会福祉と街歩き、人について書いています。

クロアチアからみる多くの現実

W杯終わりました。

フランス対クロアチア、素晴らしい決勝でした。

フランスはタレントが各セクションに揃っているし、優勝もあり得ると思いながら、やはりチームの平均年齢の低さから優勝はないかなぁと思っていましたが。。

考えれば監督のデシャンには経験という経験はあるし、2年前のユーロでも決勝に到達しているし、十分あり得ましたね。

ムバッペは反則的なタレントでしたね。98年時のアンリよりも試合を決定づける、目に見えた結果を出してます。熟成されることを願います。

 

対するクロアチア

GSで選手一名が造反?してモヤモヤ感、#なんだかいつもの 的な感じを出しながら、素晴らしいチームでした。個人的に好きな選手の多い国。モドリッチ然り、ペリシッチ、ブロゾビッチ、ラキティッチマンジュキッチ。各クラブでのプレーが大好き。

もしかしたらここにクラニツァールがいたのかも…。

モドリッチは全てできる選手でしたね。ディフェンスも気が利く10番。前を向いてドリブルする姿はチェコ代表で活躍したロシツキーの様。表情を変えず、しかし溢れんばかりのオーラは多くのファンの目に焼き付いたでしょうね。

ボバンの全盛期をあまり見たことがないので、個人的にはボバンを越えました。

 

勝戦クロアチアのハーフコート状態が続くものの、チャンスを決めきれないと逆に隙をつくり致命傷を局所を露呈する状態であると痛感しました。

グランパスと一緒。

フランスにはムバッペというスピード・テクニック・決定力を高次元で備えた選手を攻め残りさせていた。そのリスクを承知で自らのスタイルで臨んだクロアチア。華麗ではなくても結局決めてしまうFWがいれば(シュケルのような)とは思えど。

小さな国土、歴史的に大きな悲しみを抱く国で、この舞台まで登れる選手たちが同時期に育ったことも見逃せない。個人的には、これを区切りにクロアチアは右肩下がりとなり、他の東欧勢が出てくるのではと思っています。

恐らく多くの人が「内戦が無くて一つの国が分裂しなければすごいチームが組めた」と思うでしょう。大きなワクワクするような絵空事の裏、現実はクロアチアという一つの国家が一つとなり、国中に喜びを与えたという面もあります。

 

政治とスポーツは別物と言われますが、政治的に分裂した後の現実のなかでスポーツに臨んでいるのが事実。急ソ連も、ユーゴもそう、朝鮮半島もそう。スペインからカタルーニャが独立したら様々なスポーツで「分裂しなければなぁ」と思う当事者以外のファンは生まれるでしょう。

政治的な分裂の背景には簡単には学べないほどの理由があります。

積極的に学んだり理解しようとする切っ掛けにサッカーのW杯がなればよいですね。

 

ちなにみ次回のカタール大会では出場国枠が相当多くなりそうです。

出場枠が多くなることについて聞こえの良い理由はたくさん作れそうですが、それらの喜びを享受できる人は減りそうですね。確実に興行の問題ですから。出場枠が増えれば初出場の国も増えると予想できます。じゃあそういった国がFIFAから放映権料を買えるかというと難しいでしょうし。

 

今大会NHKの放送は質が良かった。放送直後にハイライトを動画サイトにアップしたり、相当NHKを通しての観戦者は増えたでしょう。NHKは国営なので、国費=税金で放映権料を買えた。

現代でサッカーW杯に継続的に出場できていない大国は中国くらい。枠が広がって、今大会予選の結果を受けて次回アジア予選を中国が突破できるか、確信はないです。途上国とされる国が予選を突破したとして、その国民がW杯をTVでも観戦できるのか不安です。

 

W杯決勝戦まで戦った選手たちの疲労は想像を絶しますが、このW杯の期間中に十分なトレーニングを行えたグランパス

気づけばもう再開します。

圧倒的現実な最下位からリスタート。

補強から期待したい気持ちは大きいけど、不安の方が大きい。

開幕と同じ心境。せめて、クロアチアのように自分たちのスタイルに自信をもって、先制されても動じない姿を見せて欲しいものです。