下町ビュー

国内サッカー(主にグランパス)、社会福祉と街歩き、人について書いています。

多摩川クラシック@味スタ サッカーを楽しむ

7月15日

梅雨真っ只中。前日、名古屋グランパスが長居でC大阪に敗れた翌日、私は味の素スタジアムにFC東京v川崎フロンターレ戦を観に行った。

 

天気予報では雨模様なのでチケットを買ったものの調布に行くまで面倒くささを感じていたが、前日のグランパスの敗戦を目の当たりにし、遠からずも同じ民族的なフロンターレ兄貴の試合は観ておいた方が良いだろうと、自宅を出た。

 

席はバックスタンド上層自由。

他クラブの試合をゴール裏で観る、安い席を取ってしまう、のは何となく気が引けるので次いで安価で上層、観易かろうとこの席にした。

満席が予想され、17時頃到着。

飛田給駅前のコンビニには既に長蛇の列。そんな中、新人バイトさんを「会計はビール券で」と主張するどう見ても未成年が困らせていた光景に冷や冷やした。

 

まだ明るい中、エキシビジョンマッチとしてFC東京U11vs川崎U11による試合が行われました。

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フロンターレの20番の決定力がすごかった

5-2だったかな。

両チームとも試合終了後にはゴール裏に挨拶へ行き、サポーターからボリューミーな声援を受けていました。良い体験になったでしょうね。

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フロンターレゴール裏。2階席まで満席。統率された集団に見えた。

グランパスの場合、一階席のみ、しかも全体のせいぜい1.5/3程度なのに。クラシコもあってかゴール裏は二階席含めて満席。私の座るバックB自由も9割川崎サポ。

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調布のゴール裏はいつもと変わらず。

調布のコールリーダー?のチャントコール、「トウォウキョーーーーー!」って感じで一人で決めてるのだろうか。

 

この日は多摩川クラシコ

そもそも何でこの2チームがダービー関係になるのかよくわからん。まあ調布からも多摩川はそう遠くはないとはいえ。

ただ、キックオフに先立ち、味の素社の社長さんの挨拶に「古くから味の素の工場は川崎にあり…」という事実で繋がった感はありました。

 

この特別な試合、どうやら最近Jリーグでも話題の「ギャラクシー」が行われました。果たしてどこまで告知していたのか相当微妙なギャラクシーだった。

フォローすると、スマホ等のカメラだとカメラのオート機能が明るさを出すがために明るい空のもと、サイリウムでもなく恐らくスマホのライトでもってのみギャラクシーを発動させたのだと思います。

調布に敬意を払って、かなり写真を加工し、それなりに実物に近い形で表現してみました。

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サポの間でも意思統一されていないことが露呈

ギャラクシーを見せ物とは考えていないようだ。

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名誉のために、実際はそれなりに暗かったのでこんな感じ(だったかも)

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強調してみた

まさしく東京の星空!

川崎サポはまったく便乗せず、今一。

スタジアム照明も用いたギャラクシーはスタジアムの照明もさることながら、相手クラブがどれほど参加して楽しめるか、そのためには事前情報の展開は必須だと思います。

日産スタジアムでのギャラクシーはその点グランパス側のサイリウムの準備、ギャラクシー6など、歴史的なイベント、祭りが生まれ、マリノスには大変感しています。

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キックオフ間近。照明がピッチのみ照らす形は素晴らしかった。

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このような枠、とでも言いましょうか

川崎のCBジャジェウは近年でも大当たりの外国人CBでしょうね。身体能力、対人ディフェンス能力はもちろん、ハイラインをベースにしつつ、展開によってラインを下げるタイミングを常に意識していたように見えました。

当然、前線、いやむしろ中村憲剛のプレス開始位置が厭らし過ぎてプレスに行く、何とか逃れれば小林、その他選手が待ってましたとばかりに立ち塞ぐこの一連のディフェンスは観ているだけで楽しかった。

プレスも「奪える勝機」を選手が感じたら深く鋭く当たります。

この辺のレフェリングはもう終始一貫ノーファール。フロンターレは早い時間でその基準を確認したこともプラン遂行可能かどうかの確認をした気がしました。

あの激しさで倒れてファールアピールはもはや「ダサい」です。

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倒れるのはほぼ調布の選手達

ピッチ上に二人調布の選手が倒れてます。

その後先制されてからも調布の2トップ、オリヴェイラと永井は倒れること多く、時間をロスしてました。

長居程ではないですがピッチコンディションは悪かったですが。

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川崎CK。キッカーは下田。ジャジエルのヘッドはクロスバー

完全にヒットしていたので入っててもおかしくないシーン。

川崎の選手たちのペナ内での動き直しも見どころでしたが。

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開始序盤、調布に決定機があったものの、先制点まではハーフコート

やっぱり中村憲剛がすごかった。至る所に顔を出し、リンク。選手同士の距離感を最適に保つ。狙ったパスについては3Dというか、グラウンダーだけでなく3次元のなかから最良のパスを選んでいる。

小林悠は常に最前線で駆け引きをしているので仕事に集中できてる。

チャン・ヒョンスが移籍し、経験の浅い渡邊には手強い相手。

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調布のキッカーは太田からポジションを奪った小川

小川がキッカーでした。

一本グランダーの面白いキックがあったものの、谷口、ジャジェウのヘディングの飛距離がえぐい。

小川の対面は登里。登里が後ろ向きに追いかけるシーンは皆無だったかも。

右サイドの室屋、彼個人の能力の方さは良く分かった。それでも対面の地味に確実な車屋を破れず。室屋は小回り、アジリティ効くし、アップダウンできるしやはり良い選手だった。

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2本目のCKで小林がゴール

下田のキックも良かったけど、ペナの中で再三再四動いて最終的にはフリーでキレイなヘディングが決まりました。完全に崩した場面の無い中でCKから決めたのは大きい。

 

バックスタンド上層自由はほとんどフロンターレサポでした。

 

FC東京は先制されるときつかった。攻めに行かなければならないのに、ファストブレイクさせてくれる場面がまるでなかった。フロンターレも少し引いたと思います。

且つ、時間をかけて後ろでボールを回す。調布にボールが渡っても「さあ、崩してみてよ」と調布は挑発受けてるんじゃないかっているほど、フロンターレの術中にはまっている感じ。

ただし、川崎とてまだリードは1点。

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完全に崩した川崎の2点目

さあ後半。

川崎が本来のサッカーを再開。

この日左のサイドに入ったのは代名詞ドリブル・斉藤学でしたが、一回もドリブルでしかけなかった。しかけなくても相手としたら「まずドリブルを警戒」するのにしない。

 

そして欲しかった2点目を決めたのは斉藤学

下田からの速いパスを憲剛がトラップ、右に行くと見せかけて(時間を生み出してから)小林に出す、ワンタッチで中に絞っていた斉藤学がワンタッチでゴール。

個人的には中村憲剛のあの体制、モーションは絶対何か生まれる動作だったのでゾワっとしたら得点が生まれた。何て怖い選手。

 

2-0は危険なスコアこと「キケスコ」ですが、危機感がなかった。じゃあ調布が何を変えたかというと、永井が下りてきて一人で50mほど独走したのち最後に止められる。オリベイラもあの腕が鶴になるような仕掛けをしてきましたが止められる。

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独走の後、数分間頭を上げられず土下座の永井

この土下座はしばらくつづきました。

負けてるので早く立てよとは少し思いましたがね。

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三点目は阿部。阿部の必殺技ここで発射

斉藤学の必殺技がドリブル、なら反対サイドの阿部はミドルシュート。名古屋も痛い目見てます。もはやこの二人の必殺技は事前にリサーチしなくても、新人でも知ってるレベル。

 

後半、この日初めて斉藤学が単騎でドリブル推進、GKとの一対一を迎える。シュートはGK林がセーブするもボールは空中へ。

この時調布の選手たちは「守った」と全員が一瞬気持ちが切れた。ほとんどの調布選手は自陣ゴール方向を見ているというお粗末さ。

だがしかし、GK林が弾いたボールは空中から落下、川崎の選手が身体を張ってキープ。斉藤学の突撃スピードと変わらぬスピードでボールは下田へ渡り、ワンタッチで落としてら阿部。全く力みのないきれいなシュートが決まりました。

 

川崎を褒めるべきですが、ペナの中にいた室谷は一部始終で半径1mも動いてません。

 

どの時間帯でも集中力を切らさず、デュエルではとにかく勝つ。勝ったうえで先に進める。この日の主審は佐藤氏でまあ、信頼はある方だとは思いますが、やはり1,2年前の基準で球際を争っていたらファールアピールしている間に空いては数メートル進んでいます。今日の川崎のプレーは全クラブ見習っていいんではないでしょうか。

 

ユニフォーム引っ張られを見逃す部分に関しては私も毎回ジョーのユニフォームが引っ張られているのを見ているのでいい加減にしろと思いますが、がっつんと当たりに行かないと勝てない。

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味スタナイトゲームの雰囲気は最高だった

首位と二位の戦いで、接戦を期待もしましたが、川崎の完勝でした。

ディフェンスラインの位置をフレキシブルに変える、攻めに転じても両サイドバックが猛進して上がることはなく、最終ラインから最前線までの目の揃いで相手を包み込んでいたフロンターレ

選手間の距離が遠くなる、ということはなかった。間に中村憲剛がいるから。

名古屋グランパスは今週の試合よりクロスの名手太田が出場可能です。ただし、前節のように完全にペナの中で立った状態でクロスを待ち構えても上手くいく気はしません。

 

風間監督が言う「急ぎ過ぎる」は急いでハーフコートという枠を作って、先ずそこから、という考えが選手たちの中、意識の上層部にある気がしてならない。

 

太田も、いや相馬だってクロスの質は高いよ。抜き切らなくても上げれる。

ジョーの最大の武器は相手に触らずにフリーを作り出せること。それを活かすのであれば、クロッサーからのクロスを受ける際には何人もの選手が一番前にセットして居なくていいと思いますよ。

小林悠のようなゴール前での駆け引きをジョーができないはずがない。

 

セットプレーでいえば、最近のシャビエルのキックのアイデアの乏しさに注目がいくけど、どのような体制でCKを迎えるのか。川崎もCKからのゴールは少ないことから練習はしているとのコメントがあった。

 

自分たちの枠を意識するのはいい。

でもそれと90分ハーフコートゲームをするのは違うと思う。試合時間は90分。言われたことを90分、100%遂行しようとし過ぎなんではないか。

 

味スタに行く前に本屋でSKを立ち読み。2年目のジョーが「日本の選手は真面目。言われたことを100%守ろうとする」というのはこれを言っているだと思いました。

 

結局この日は傘を持って、レインブーツも履いて向かったものの雨に濡れず、楽しい時間を過ごせました。

 

ギャラクシーは自分たちの工夫、十分な事前準備、と相手クラブの協力もあってこそ、成り立つということがわかりました!

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交代で家長キタ!思ったら山村でテンション下がったのは許して

家長と大島観たかった…

 

たまにはミーハー的にサッカー観るのは相当楽しいものでした。