下町ビュー

国内サッカー(主にグランパス)、社会福祉と街歩き、人について書いています。

グランパスという会社が5月5日を迎えたことについての考察。

はじめに、前までの記事で誤字脱字、誤植が多くて申し訳ございません。

また、新井選手は昨シーズン6試合出場していて、今シーズンの中断期間までにはあと2試合ありました。適当過ぎてすみません。

 

昨日のマリノス戦、観客動員数38000人を超えていました。GWで行楽日和、試合自体はナイトゲームでしたが、試合までの時間も楽しんでもらいたいという考えもあるとなると条件は良く、40000人近い動員数に驚きました。

これも不勉強でしたが、昨日はこどもの日もあって、対象者は無料だったと。

といっても調べたら先着10000名、高校生までが対象!小学生までならわかりますが、中学生、高校生も対象だったのですね。

 

38000人という数字の内、このキャンペーンの対象で観戦に行かれた方も多かったと思います。しかし事前申し込みが必要だったことを考えると、ご家族の協力を得て来場した方も多かったと思います。子どもと一緒に観戦に行かれた方もいるでしょうし。

 

今テーマは、8連敗後、1引き分けを見せたものの低調な状態のグランパスの試合を観戦に行った方が(アウェーサポーター含みます)上記の数字だけいたことの意味を考えてみました。

はじめに、高校生まで観戦無料キャンペーンがあったからそれだけの集客ができた、という考えを私は否定します。

 

こどもの日企画はシーズン開幕前から営業部側が企画していたものと思います。当然、チームが良い状態で5月5日を迎えて欲しかったでしょう。しかしながら営業部としても当日を前に「勘弁してくれ」と言いたくなるような結果が続きました。

高校生まで無料化するということは、本来収入として得られたチケット料金を大幅に減らしてでもシーズン通しての収支を増収したいという意向があったはずです。

もちろん、これまでグランパスの試合を生で観戦したことが無い方、足を運ぶのを躊躇していた方、全く関心がなかった層へのアプローチなのはもちろんです。むしろそういった層を継続的にスタジアムに足を運ばせるきっかけとしたいキャンペーンだと考えます。

 

開幕から好調な出だしを見せ、チームが志向する攻撃的で見ていて楽しいサッカー、がピッチ内で繰り広げている最中にこの日を迎えて欲しかった。それが最下位!3失点が続きまくり、得点がないチーム状況はクラブ、会社として給料を払う側からしたら「ちゃんと仕事しろよ!」と言わんばかり。営業部としてもシーズン序盤、開幕戦に次ぐ大きな企画だったはず。昨シーズン、昇格プレーオフに来場した観客の内、どれだけ今シーズン固定層にどれだけ取り込めたのか。ある程度取り込め、そこに今キャンペーンを実施し、来場者数を継続的に伸ばしたかった。

 

それは営業部の思惑であって、サッカーというコンテンツを展開するのは現場、ピッチ上の選手と監督、コーチ達です。

敗戦が続き、選手たちが「応援してくれるサポーターに申し訳ない」といった発言は聞かれます。それは当然。しかしチーム一体とういのは営業部や多くのスポンサーを含む考えます。

 

豊田スタジアムはサッカー専用グラウンドながら、スタジアム周辺にいろいろなブースを設けることができる敷地をほこります。直近のアウェースタジアム、味の素スタジアムではできない取り組みができるスタジアム。それを活かし、主に子ども向けのイベントをクラブは盛り込んでいたようです。単純に素晴らしいことです。

しかしそれらも外部委託があるならば支出があるということ。

 

5月5日の試合は全てのお金の計算をすれば38000人来場とあっても収支は赤ではないでしょうか。黒でも僅かだと思います。

親会社トヨタ自動車が日本が誇る大企業。営業一つとっても中長期的に増収につながらない企画にGoを出すような会社ではないはず。

それでもグランパスという会社は実行。小西社長以下、大きな仕事をしています。小西社長ら事務方といっていい方々もバックにトヨタ自動車がついていることに安心どころか、むしろ大きなプレッシャーを感じていると思います。

昔は知りません。ですが小西社長からは風間監督と一蓮托生という感じを私は感じます。

 

この試合、チームは後半にジョーという千両役者が得点をあげて引き分けました。スコアレスでない、先制して終盤追いつかれてのドローでもない、追いついてのドローは結果論から言えば勝ち点1ですが、観戦現場からすれば高揚感が違います。

オウンゴールでなく、ジョーが相手と競り合った上での得点は全ての人を救ったのではないでしょうか。当然、終盤怒涛の攻めを悉く弾き出したランゲラックという役者も活躍(良いことではない)。

 

この結果を受けて営業部も今後の戦略を練るでしょう。

もしかしたら後半にジョーが得点を挙げて引き分け、今後のさらなるチームの成長にご期待ください!と、なんだか続けて観戦して勝利の瞬間を見たくなってしまうような気持ちを生む結果だったのかもしれない。

仮に、この試合で負けていたら今後の企画に大きな影響が出たでしょう。仮に今シーズンJ1残留を決めても(余裕にでも劇的にでも)、選手たちの年俸に響いて差し支えないと思う。

それくらいの気持ちでクラブ・会社は戦わないといけない。J2にいていいクラブでは

、というのはそういうことだと思う。

ロマンを感じるチーム、年に何回か爽快な試合を見れればよければJ2に居たほうが応援する側も楽だと思う。

 

プレッシャーを感じろ、とは言えない。けど、プロってそういう現場だと思う。というかそうであってほしい。それを意識して全力を出した結果・プレーが子どもたちやプロサッカーの現場に憧れるきっかけになるのだと、私は思う。